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  2002
REPORT

.16

最新の釣行報告 02.11.02
五島列島のヒラマサ釣り

〜悪条件下での逆転ホームラン!〜

 イエローテイル、キングフィッシュなどと呼ばれるヒラマサ。磯からヒラマサが狙える釣り場なんて、そうは有りません。五島列島は、九州でも 屈指のヒラマサが狙って釣れる釣り場です。しかも釣期は、11月の僅か一月あまり。 魚影の濃い釣り場でのみ、楽しめる夢のある釣りです。

DATE2002.11.02 中潮 満潮 05:00/17:00前後 波高4m→3m
天候: 冬型の気圧配置で寒気に伴う雲が流れ込み、北西の風。曇り時々雨、ヒョウも降る。
行  程 11/02
am12:00 熊本出発 am06:00 平戸口出港 シー・ウィング(あじか磯釣りセンター)
pm08:30 五島列島 中五島 ヘボ島西側に渡礁
pm05:00 雨風が酷いため、船に待避。
11/03
am06:00 ヘボ島東側に渡礁
am10:00 回収

pm01:00 平戸口帰港。pm05:00自宅着
同行者 muchojin氏(夢釣人会長)
タックル NFT4号5.2m×2 TOURNAMENT-S6000T遠投×2 
仕掛け 道糸GOSENサスペンド10号200m ハリス トルネードVハード8号10号  ヒラマサかご 針ガマヒラス12号



ヘボでも釣れるヘボ島?

不運な釣師?

 実は、前回、甑島瀬瀬の浦に釣行したが、まさに夜中キロクラスイズスミとの格闘30尾に 疲れ果てると同時にあきれ果て、釣行記を書く意欲も失せていた。
 やっと、11月に入り、夏の夜釣りパターンも終了。ここらで何とか一発をと、我がクラブの 会長の「ヒラス釣りに行こうよ。」の一言に即座に了承。ヒラマサ釣りは、昨年、初の五島で初挑戦。 青物のナブラを見て、酷く興奮した思いでの釣り…。 しかも、時期も限られており、是非年に一度は挑戦したい釣りだ。
 しかし、当然?とも云えるほど海は時化ている。今回期待していた「上五島」へは、午前6時出港の 船は行かないとあじか磯釣りセンターから告げられる。 ヒラマサと云えば、上五島と云うほど、実は上五島が大物で実績が高い。 果たして、6時の船に約束通り乗るべきか思案もしたが、結果的にこれが幸運をもたらすことに…。
 ちょっと早めに出港地に着き、餌を購入していると、あじかの社長が寝ずに座っていた。 我々がヒラマサ狙いのことを告げると「恐らく上は、時化て釣りになりません。ヒラマサなら中五島でも釣れるところは、ありますよ。 『ヘボ島』に行きなさい。」との力強い回答を貰う。
 すっかり意を強くした我々は、しばしの間仮眠をとり、颯爽とシー・ウィングに乗り込んだ。 驚いたことに、この時、先ほどの社長が、我々のため渡礁先を船に告げてくれる。 よいしょではないが、このセンターは、社長始め、各船長、ポーター全て感じが良い。まず言葉遣いが 丁寧で、親身に対応してくれる。しかも施設の設備がよい。船が見たこともないほど立派なのは云うまでも無いが、 仮眠所では、温泉並のジャグジー風呂に自由に入れる。男女、五島に釣行の際は、是非お勧めの渡船である。
あじか磯釣りセンター「シー・ウィング」


 さて、船は4〜3mの波をものともせず、快調に飛ばす。あじかでは、最も小さい船だが 逆に五島専用船なので、まさに安心。信頼の船だ。五島に着くも、船は磯の周辺をひたすら走る。 五島列島大きさを知るとともに磯の豊富さを実感する。 さあ、やっと名前を呼ばれる。午前9時近く、我々は「へぼ島の西側」周辺に無事渡礁。
 

またも最悪天候。男女の二の舞か?

へぼ島の夕マヅメ。雲の隙間に陽が沈む。

   最初は、クロ狙いで少しフカセ釣りをしてみることに。しかし風が強い。 時折、強く雨も降る。 オキアミ、集魚剤、パン粉ブレンドの撒き餌を打つが、餌取りしか見えない。 タカノハダイしか針掛かりしない。
 えら潮の流れが、左右に変化しており、目の前で渦潮まで出来る始末。 これは、ちょっとフカセには向かないと、とっとと竿を仕舞い、ヒラマサ釣りに 転向することに。
 4号竿に10号道糸をセット。ヒラマサカゴをフリーにセットし、8号ハリスには 蛍光色の発泡ウキをつけ、12号ガマヒラス針を結ぶ。
 しかし、無情にも強風。一投毎に、身体がよろけるほどの強さだ。 昨年の試練の男女群島遠征を思わせる。いやな予感が走る。 そして、断続的な雨。さらにはヒョウまで降る始末。 これには、堪らず、私もMuchojin氏も、しばし洞窟の岩陰に身を隠す。 まさに、絶対絶命か。またも悲惨な状態で終わらなければならないのか。 へこたれた思いが頭を駆けめぐる。 数度のヒョウに、Muchojin氏はついに岩陰で、軽い睡眠状態。 この時まで、貧乏クジを引いたものだと、随分悔やんでいた。 寒さに震えそうな私は、ヒョウや雨がちょっと中断したのを見計らい 横になったMuchojin会長を尻目に再び、餌を捨てる感覚で磯に立った。

 

逆転ののろしと機転の船泊


 相変わらず、潮は落ち着かないが、まず第一投。 そして、第二投。発砲ウキが、白波立つ波間で右に左に揺れているが スーッと海中に引き込まれた。
 おお。これは、もしやと半信半疑でアワセを入れると、強烈な走り。 まさに、ヒラマサのアタリだ!
 数度の強烈な締め込みに耐え、空気を吸わす。なんせMuchojin氏は岩陰避難中なので ここは、慎重に一人でタモ入れ。なんとか釣り上げる。60cmオーバーの約3kg近く というところか。 私は、締めるよりはやく、Muchojin氏を起こしに走る。
 「おーーーーい!釣れましたよ。釣れますよー!」 悪い予感ばかりがしていたが、この一尾で光を見いだせた。Muchojin氏も大いに喜んでくれる。 さあ、再び真剣モードに突入。  




 私の一尾にMuchojin氏も気力の釣り
「うおりゃあ〜」と投入を繰り返すMuchojin会長


 苦労の甲斐あって、雨足の緩んだ隙をぬって、Muchojin会長がブリを2本、私が ヒラマサ2本を上げる。 この悪天候の中、私は大袈裟に云うと奇跡を感じた。 これで、熊本に帰れる。ほっと安堵の笑顔。雨足はちっとも、よくなりそうに無かったんで 午後5時の船の見回りで、「夜は船で眠らせてください」とお願いする。
 船で眠ってもいいが、この瀬に荷物の置きっぱなしは、危険との判断で もっと風裏に荷物を非難(場所取り)することに。本日釣れたこのポイントとオサラバするのは 気が引けたが、気のいい船長やポーターを信じ、荷物はさらに東側の磯に移すことに。
 夜は、船長やポーターと釣り談義に花咲かせるも、午後7時には爆睡。明日への鋭気を養うことに。 熟睡のお陰で、また闘志が湧いてきたが、しかし、この朝は、とりあえず「あと一本釣れれば」などと 漠然と思っていた。
 

ドラマはやってきた!五島の魚影の濃さに感嘆!


 同じヘボ島でも昨日の瀬より、さらに東側に移動したこのポイント。確かに 風の影響は少ない。流れは、船長が教えてくれた流れと逆潮だが、丹念に ボイルオキアミを手で絞り気味に撒いてみる。
 正面を流していた会長の竿がいきなりしなる。5号竿が飴のように曲がっている。 よし、ヒラマサだっ! よく海面を見ていると、なんとなく、釣師の感というか…波のざわめきから ものすごい数の魚が海中に居るのではないかという思いにかられる。しかも、 足元まで寄ってきているような…。
 ところがこの感覚が想像ではなく、現実で有ることを、我々は身をもって知ることが出来たのだ。 立て続けに、私は、3キロクラスのブリとヒラマサを4本上げた。 あまり体力に自信のない私は、心地よい腰痛と、息の切れを味わう。 昨日の分と合わせて6本。35リッターのクーラーには、もう入れる隙間がない。
 会長は、「なんね〜。自分ばっかり釣ってぇ…!」とか「釣り方が悪い」とか 「俺は、まだ釣っとらんっ!」などといい、最後まで「俺は釣ってない…」などと云いながら ながら、帰りにクーラーを覗くと、7本釣っていた。
 人は簡単に信用してはいけない事を実感(笑)。 まあ、それは冗談にしても、本当にこの五島列島の魚影の濃さに感激。しかもまだヒラマサ釣りは走り。 本家上五島でもあまり釣れていない状況で、我々が、この悪条件下、中五島で先陣を切って釣ったという ちょっとした満足感に包まれ、帰りの車中で話が弾んだ事は云うまでもない。

ヒラマサ釣りを満喫 〜中五島へぼ島にて〜

終わりよければ全てよしの原理


 結果、この日、午前7時から9時半までの2時間ちょいの間に9本釣れた。 すんでのところでの針はずれも、恐らく二人で4本ぐらいはあっただろう。会長の投入に気を取られている隙に いきなり竿が海中に突っ込み、痛恨のハリス切れもあった。
 時々、海面でジャンプするのは勿論、すぐ足元でヒラマサが弾丸のように突っ込み餌を食うのも見た。 そして、なんと云っても圧巻は、沖を流しているといきなりウキカゴが見えなくなり、竿はなんとか 起こしたものの、アタリだけで味わったことのない重さ。スピード。 全くリールを巻くことが出来ないまま、10号の道糸が瞬間で切れるというバラシを体験した。 恐らくメータークラスのヒラマサだと考えられる。 とにかく、海中の中には数百尾以上のブリやヒラマサが捕食していたと考えられる。
 しかし、この釣りでのバラシは、なぜだか、クロ釣りなどのそれと違って、スカッとする。 魚のファイトになぜだか、あっぱれというか、爽快感すら覚えてしまうのだ。 素晴らしいファイト。素晴らしい魚影に私は、ちょっと早めに竿を置いた。 こんな素晴らしい青物の魚影は、恐らく九州随一であろう。是非、ずっと続いて欲しいものである。
 余談だが、港に着くと、 あじか磯釣りセンターのHPへと写真を撮られる。 結局、上五島に無理に釣行したお客は、悪天候で全く釣りが出来ずに殆どボーズ状態。 結論的には、全てが我々にとってうまく廻ったとした云いようがない。
@ヒラス釣り客の多く上五島に集中。しかも悪天候で釣れない。
Aお陰で中五島でもピカイチのヒラマサポイントに渡礁出来た。
B船泊したため、疲れがなく、二日目の入れ食いに対応できた。
 云うことのない2日間であった。残るは、腰痛、腕の凝り。磯場でのちょっとしたケガ。 いやはや、年である。
たまには大漁も必要です。
あじかで撮られた自慢写真?


 
五島ヒラマサ釣りの釣果;
 55〜65センチクラス,3Kg前後のヒラマサ5本、ブリ1本、計6本


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